そこにある自由は、本物か
『ロックンロール』はイギリスの世界的な劇作家トム・ストッパードが祖国チェコスロバキアを舞台に描いた作品で、2006年にはロンドン、2007年にはブロードウェイで上演され、2010年には日本でも上演されました。

愛するロックンロールと母親を守るため、ソ連軍の侵攻に揺れる祖国への帰国を決意するケンブリッジ大学の留学生ヤンと、ヤンの恩師であるイギリス人大学教授マックス。対照的な信念を持つ2人が、数奇な運命に導かれながら激動の時代を生きる姿を描きます。1968年にソ連軍に軍事介入されたプラハの春から正常化を経て、共産主義が崩壊したビロード革命に至るまでの約20年以上にも及ぶチェコスロバキアの歴史の実態も描かれる大作です。

人々の尊厳をめぐる対立の渦中で、ロックンロールが導くのは解放かそれとも孤独か……。
これまで数々のトム・ストッパード作品を手掛けてきた小川絵梨子氏を演出に迎え、2026年秋、上演いたします。
STORY
1968年、ケンブリッジ大学の留学生ヤンは愛するロックンロールと母親を守るため、ソ連軍の侵攻が激化する祖国チェコスロバキアへの帰国を決意する。

一方、ヤンの大学教授でありマルクス主義者のマックスは、癌を患う妻エレナと娘のエズミとともにケンブリッジで暮らしている。忠実な共産党員であるマックスは、「プラハの春」により民主化に揺れる祖国にヤンが帰ろうとすることを快く思えず、苦々しく送り出す。

愛するレコードを抱えて帰国したヤンを待ち受けていたのは、秘密警察の審問官による取り調べであった。
チェコスロバキアは「正常化体制」へと移行を始めていたが、ヤンの友人のフェルディナントはドプチェク解放の署名活動に奔走していた。そんな彼にヤンはチェコスロバキア出身のアマチュアロックバンド〈プラスチック・ピープル・オブ・ザ・ユニバース〉の演奏を聴いて何もかも基本的には問題ないと悟ったと語る。共産主義による鎮圧を受けてもなお、ロックンロールはついえることは無く、人々の心の奥でなり続けていた。

時は流れ1990年、ビロード革命によりチェコスロバキアが民主化を実現した頃、ヤンとマックスは再会する。
ケンブリッジで別れを告げたあの頃の恩師と、いつしか同年齢になったヤンは、いま何を語るのか――
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